メールを受信はできるけど、返信してもエラーが返ってくる。
そんな現象が起きた際に確認するべきことをご紹介します。
下記は1例です。ケースにより色々な原因がありますのでまずは契約しているメールサーバー会社に確認してみるのが一番です。
Sorry, no mailbox here by that name. (#5.1.1)
相手からメールが送られてきてそれに対して返信する。
しばらくするとfailure noticeのタイトルでMAILER-DAEMON@~
の返信が。
本文には
Sorry, no mailbox here by that name. (#5.1.1)
の一文。
調べてみるとメールアドレスが存在しない、メールアドレスの入力が間違えている。際のエラー表示。
ただ、手入力でメールを打ち込んだわけでなく、受信したメールに返信ボタンで返信しただけなので間違えているとは考えにくい。
そんな場合はローカル配信が原因となっていることが考えられます。
ローカル配信とは
ローカル配信の説明の前に、メール配信の仕組みを簡単に説明すると
メーラー(Outlook等)、送信元、(自分のメールサーバー)、送信先、(相手のメールサーバー)、自分のメールアドレス(design@wasabi3.com)、相手のメールアドレス(aite@webdesign.co.jp)等が必要になります。
流れとしては
① メールサーバーでメールアドレスを作成
② 作成したメールアドレスを使い、メーラーでメール本文を作成
③ メーラーでメールを作成し相手のメールアドレスを指定し送信すると一旦送信元(自分のメールサーバー)に。
④ 送信元(自分のメールサーバー)から送信先(相手のメールサーバー)に。
⑤ 相手がメーラーで送信先のサーバーから受信して完了
となりますが、④の送信元から送信先に送る際に実は相手のメールアドレス(aite@webdesign.co.jp)を直接見に行っているわけではないのです。
ホームページもそうですが、コンピューターはIPアドレスという数字の組み合わせで相手を判断しています。(例、172.217.175.110)
ただ、人間にはIPアドレスだと分かりにくいので、分かりやすい文字列のドメイン(google.com)が使われ、IPアドレスとドメインを変換して橋渡しする仕組みとしてDNSがあります。
なので通常はメールアドレスからDNSのレコード情報を参照して相手のサーバーを見つけ出しメールを届けるわけですが、DNSを経由せずにメール配信が行われる場合があります。それがローカル配信です。
ローカル配信のメリット、デメリット
どういった場合にローカル配信が行われるかというと、同一サーバーに送信元と送信先のドメイン契約(メールアドレス)が両方ある場合にローカル配信が行われる場合があります。
※同じサーバー会社でも同一サーバーを利用しているとは限りません。
ケースとしてはホームページのみでウェブサーバーを使っており、メールは運用していない。その後メールだけを別会社のサーバーで運用を始めたり、サーバー移行でデータは移したけどメールサーバーの解約をしていない場合に起こりえます。
本来はDNSで別サーバーがメールの宛先に設定されているのに、ローカル配信でDNSを経由せずに内部で処理しようとすることによりメールサーバーが存在しない、メールアドレスが見つからないというエラーが表示されるのです。
ローカル配信は古い?
ローカル配信のメリットとしてはDNSを経由せずに素早く処理できるということがありますが、元々インターネット黎明期の仕組みでネット環境が整っていない場合に役立っていたものなので現在においてはローカル配信を利用しないでも特に問題ないかと思います。むしろそれが原因でメールが届かないということも起こりえるので注意しましょう。
メールサーバー会社に確認
まずはご自身の契約しているメールサーバー会社にメール不着やエラーの件を伝え送信状況がどうなっているかを確認しましょう。
その際は届いたメールを転送したり、送受信の日時、メールのヘッダー情報を送ることが大切です。
サーバー会社により手続きは異なりますがローカル配信が原因と分かりましたらローカル配信を停止してもらいましょう。